もはやIntelはAMD Ryzenの勢いを止めることができない状態です。2020年、2021年もAMD Ryzenの時代になるのは明確です。
2020年6月に発売されるノートパソコン用のCPU、Ryzen 4000 Renoir モバイルシリーズは、ほぼデスクトップのZen2プロセッサと同じ性能になっており、TDPはデスクトップは65Wでしたがモバイル版は15W~35W、プロセスも14nmから7nmに。さらにグラフィックについても第二世代Ryzen 3000モバイルよりも59%ほど高いぽフォーマンスを記録しており、中程度のゲームなら1080pでプレイ可能です。
Ryzen 4000 Renoir モバイルシリーズは標準でDDR4-3200 RAMもサポートしているので、iGPU(CPU内蔵のGPU)のパフォーマンスにも大きく貢献すると思います。
ここまでCPU性能が向上すると、エントリーモデルのデスクトップ以上の性能を叩き出すのではないでしょうか。IntelのComet Lake-S は太刀打ちできない状況に。
AMD Ryzen 4000 モバイルシリーズをまとめると、以下のメリットしかないです。
- 高性能
- ゲームOK
- 薄型ノートパソコン
- 省電力でバッテリー長持ち
発売日が2020年6月と近く、私もRyzen 4000モバイルを搭載したノートパソコンの購入を予定しているので、CPUのパフォーマンスをまとめてみました。
CPU Passmark まとめ
Ryzen CPU性能の比較をするために、第三世代(Ryzen 4000シリーズ)と第二世代(Ryzen 3000シリーズ)のCPU Markをまとめてみました。
※Intel core-i モバイルシリーズは、Ryzenよりも低性能・高価格なので比較するのが無意味に近いので載せていません。
Passmarkについては、以下のサイトからCPU Mark値から取得しています。
第三世代(Ryzen 4000シリーズ)を青文字に、第二世代(Ryzen 3000シリーズ)を緑文字としてまとめてみました。
CPU | コア数 | スレッド数 | 電力 | CPU Mark |
AMD Ryzen 9 4900HS | 8 | 16 | 35W | 20,202 |
AMD Ryzen 7 4800H | 8 | 16 | 45W | 19,702 |
AMD Ryzen 7 4800HS | 8 | 16 | 45W | 18,741 |
AMD Ryzen 5 4600H | 6 | 12 | 45W | 15,900 |
AMD Ryzen 7 4700U | 8 | 8 | 15W | 14,327 |
AMD Ryzen 5 4500U | 6 | 6 | 15W | 11,565 |
AMD Ryzen 7 3750H | 4 | 8 | 35W | 8,447 |
AMD Ryzen 3 4300U | 4 | 4 | 15W | 8,364 |
AMD Ryzen 5 3550H | 4 | 8 | 35W | 8,164 |
AMD Ryzen 5 3580U | 4 | 8 | 15W | 7,976 |
AMD Ryzen 7 3780U | 4 | 8 | 15W | 7,392 |
AMD Ryzen 7 3700U | 4 | 8 | 15W | 7,370 |
AMD Ryzen 5 3500U | 4 | 8 | 15W | 7,202 |
第三世代のRyzen 4500Uでさえも、第二世代の上位CPUを超える性能になっているので、第二世代と第三世代を比較してみるとかなりの性能差があることが分かりますね。
さらに、第三世代Ryzen 4000モバイルシリーズは、性能が上がったにも関わらず消費電力が下がっていて省エネにもなっているのでバッテリーの持ちも長くなります。
Ryzen 4000 モバイルシリーズ搭載の発売PC一覧
現時点でRyzen 4000 モバイルプロセッサ搭載の発売予定PC一覧を以下に記載します。
メーカー | 機種 | 搭載CPU |
MSI | Bravo 15 | Ryzen 7 4800H Ryzen 5 4600H |
ASUS | ROG Zephyrus G14 (GA401IU) | Ryzen 9 4900HS |
HP | ENVY 13 ENVY 15 ENVY x360 13 ENVY x360 15 ENVY 17 |
Ryzen 7 4700U |
lenovo | ThinkPad E14 ThinkPad E15 |
Ryzen 7 4700U |
デスクトップ用 Zen3 Ryzen 4000シリーズについて
2020年に明らかになると言われているデスクトップ用のRyzen 4000シリーズですが、いまだに多くの部分が謎のままです。
ですが、モバイル用でもここまでの性能向上をがあると、2020年10月に発売を予定されているデスクトップ用のAMD Zen3 Ryzen 4000シリーズも、さらに性能がアップされると思います。
海外での噂によると、Ryzen 4000 デスクトップシリーズは1コアで4スレッドの処理が可能になるかとか。より多くのマルチスレッド化によりAMDとIntelの性能差は広がるばかりです。
14nm で立ち止まっているIntelは、今でもAMDに性能差で引き離されていますが、さらに引き離されると予想しています。
まとめ
新型コロナウイルスの影響で、第二世代のRyzen 3000モバイルシリーズを搭載したパソコンも品薄状態となり、納期が大きく遅延しているので、私は2020年6月まではノートパソコン購入を待ち、Ryzen 4000モバイルシリーズが搭載されたノートパソコンを購入する予定です。