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ブラックIT企業でSEとして働いていた時代

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システムエンジニア

私は新卒で入社した中小IT企業で約9年働きましたが、どブラックIT企業でした。

その後ブラック企業SEを抜け出し、フリーランスSEとなりましたが、その当時のブラックSE(完全なる社畜SE)時代の出来事を書き綴ります。

これからIT業界への就職を検討している方、今現在ブラックIT企業で働いている方は、私と同じような経験をしてほしくないので、読んで行動頂けたら幸いです。

新人研修はほぼなし

入社直後の新人研修は2ヶ月で、研修のメインはマネジメントゲームというボードゲーム。

新人それぞれが社長になってボードゲームを実施し、最終的にパワーポイントで業績報告を社長や専務などの経営陣にプレゼンするもの。

プレゼン時には経営陣からの怒号が飛び交います。

そんな会社畳んじまえ!

数字をちゃんと出せよ!

お前たちの研修にも金かかってんだぞ!

私も含め、同期達は凍りついて終わります。

SEとしての研修(?)といえば「内定から入社までの間に各々勉強して、4月の基本情報処理技術者試験に必ず合格すること」でした。

ですが私は落ちました(笑)

残業時間100時間超え

入社3ヶ月目から某ユーザ企業のシステムのプロジェクトへ参画しました。

商流としては、大手ユーザ企業 → 大手IT企業 → 私の会社(中小IT企業)となります。

毎日終わらない量の仕事を頼まれ、新人なのでわからない事が多く、自分なりに調べながら仕事を進めましたが、ついに半年後には、稼働が以下の状況に。

  • 月の稼働時間350時間
  • 月の残業時間150時間

しかし上司からは「俺は最高月400時間だからな。それと残業100時間超えると人事がうるさいから、90時間で申請しろよ。」と言われ、このプロジェクトでは毎日朝9時〜終電(終電間に合わない時はの泊まりは満喫)の生活を8年間続けました。

休みが取れない

この時の上司は30歳(経験7年目)で、休みを全く取らない人で、メンバーが休みを取ろうとすると、理由が必ず必要になり、私用は休ませてもらえません。

奥さんの出産立会いすら出来ないメンバーもいました。

この状態が続くと、最終的にメンバー達は疲弊しきって、会社に来なくなるんですよね。

体調不良で本日お休みさせてください。

こんなメールが毎朝届くようになります。

もちろん有給休暇なんて取れませんし、友人との飲み会も計画できませんでした。

休日も出勤

仕事はお客様の現場常駐だったので、自社業務は主に土日に行います。

現場はセキュリティが厳しく、インターネットに繋がらないため、自社で業務するしかありませんでした。

  • 見積書
  • 契約書
  • 請求書
  • 勤怠申請
  • 交通費精算
  • 来期プロジェクト計画
  • 部門の営業パンフレット作成
  • etc…

営業も経理もSEが行う会社でしたので、現場の仕事以外にもやることはたくさんありました。

特に来期の計画資料については、土曜の朝に各チームでのやることをまとめ、日曜日の朝に部長レビュー、月曜日の朝に経営陣への発表という鬼のスケジュールでした。

フロアに響き渡る怒号

ある日私のチームで、本番システムに大きな影響を与えるエラーを出してしまい、障害報告書を大手企業へ出すことになりました。

エラーは自分の入る前からあった潜在バグで、それを作った人は1年前に撤退しています。

上司からは「お前のレビューが甘いからだ。A課長(大手IT企業課長)に報告してこい。」と、プロジェクトリーダーでもない私が報告に行きました。

200名を超える大きなフロアで、窓側に大きなデスクを構えているA課長へ報告。

「なんでこんな事も事前にわからないんだ!」

「ずっと潜在してたのに隠してたのか!」

言われている事はごもっともなのですが(自分のせいではないとは言えない状況)、大きなフロアで大声で叱責されたことで、その日はご飯が食べられなかったことを覚えています。

また、その報告の日に上司は現場にいなかったので、

「なんで○○くん(私の会社の上司)もいないんだよ!」

と机を蹴られ、私の会社もお客様の現場も全てがブラックでした。

体調不良からうつ病になり休職

このプロジェクトを抜けるきっかけとなったのは、ある日駅で歩けなくなり倒れ、救急車で病院に運ばれたことが始まりです。

病院で点滴を受け、一週間程休みを貰いましたが仕事のことが頭から離れず、また復帰して同じ生活を繰り返してしまいました。

朝起きると行きたくない気持ちで一杯なのですが、必死に仕事を続ける毎日。

そしてある日の通勤時、階段の降りていると、右足は出るのに左足をどうやって出したらよいのかわからない状態になりました。

手すりに掴まり階段を降りてなんとか会社には行っていましたが、数日後いきなり資料の文字が読めなくなり、心療内科へ。

何か自分が変なんです。

歩き方がわからなかったり、文章が読めなかったり。。

うつ病の症状です。

その中でも重い症状まで進んでいます。

診断書を出しますので、会社に提出してすぐに休んでください。

診療内科の先生は優しく色々聞いてくれ、私は泣いてしまいました。

そしてうつ病と診断され、薬を処方されました。

この事を上司に報告しても揉み消される可能性があったので、上司には言わずに、直接会社の人事へ状況と診断書を出し即休職に入りました。

休職中の生活

休職のことについて親に話しましたが、親からは「いい会社なのに」「あんたがやる気ないだけじゃないの?」と言われました。

昔の人にはうつ病って理解してもらえないんですよね。

なので私は実家には戻らず、休職中は一人暮らしのままでした。

休職直後は何もやる気が起きずに、一日中ぼーっとしていましたが、休職2ヶ月を過ぎたあたりから、少しずつやる気も出始め、自宅近くの土手でランニングをしたり、友人との食事もできるようになりました。

半年間休職し、症状も良くなったので会社に復帰することに。

休職復帰後もブラックは変わらない

半年の休職を終え、会社に復帰はしましたが、復帰後も同じ部門で上司は変わりませんでした。

復帰して一週間後に「一人でこの現場に行ってくれ。たぶん来週から残業をお願いすることになる。」と言われたので、その場で人事へ連絡し、単独での現場参入禁止・半年間は残業禁止と間接的に上司に伝えてもらいました。

休職して普通の身体に戻ると、今まで言えなかったこともある程度はハッキリ言えるようになっていた気がします。

ただ、また半年すると忙しいプロジェクトに参入することとなり、ズルズルと稼働時間と残業時間も長くなり始めました。

ついに退職

体力的にも精神的にも疲弊し、「自分はこのままで幸せになれるのか」と考えるようになっていた頃、一緒に働いている同僚が転職活動をしてることを知りました。

色々と話を聞いたところ、「今の仕事なら一人でもできる」「自分でも転職が出来そう」と思い始め、さっそく転職エージェントへ登録しました。

転職先はたくさんありましたし、年収も現状以上が多く、「早く転職すればよかった。」と今も悔やんでいます。

転職エージェントから紹介された企業と面接し、3社から合格を頂きましたが、私はプライベートな時間を確保したかったので、結果的にフリーランスSEを選択しました。

フリーランスSEはフリーランス専門のエージェントがいるので、そちらへ登録し、2社から合格を頂きました。

フリーランスSEになってからは稼働時間半分、年収は倍になり、やっとまともな生活を送ることが出来ました。

現在ブラック企業勤めで悩んでいる方へ

今ブラック企業で働いている方がもしこのブログを見てくださっているのであれば、転職でもフリーランスでも良いので、早く行動を起こしてほしいです。

  • 身体に症状が現れたら病院へ行く
  • 上司が話にならない場合はその上へ報告
  • 逃げることは悪ではない

私と同じように、ブラック企業に従順に勤めることは時間の無駄ですし、自分の身体も人生も犠牲にしてしまいます。

最近は退職代行サービスもあるので、上司に言い辛い場合は積極的に使って退職しましょう。

退職代行EXIT

自分と同じような体験はしてほしくないので、ブラック企業勤めで悩んでいるのであれば、勇気を出して行動してください。